心・体・社会をつなげる デタラメ研究所

健やかに生きる事を目指して…。

恩返しよりも、恩送り。 介護よりも、子育て。 世の中は恩送りで回っている…。

こんにちは、tomaです。

  

「恩送り(ペイ・フォワード)」

という言葉を聞いたことがありますか?

 

 

受けた恩を、与えてくれた人に返すのが「恩返し」で、

 

受けた恩を、与えてくれた人に返さず、

別の誰かに与えていくのが「恩送り」。

 

 

 

世の中は、「恩返し」ではなくて、

「恩送り」で回っている、

という話をしていきます。

 

  

 

「恩返し」って、

社会的に美しいとされているけど、

 

「恩返しするのは、人として当然でしょ!」

というように、

「恩返し」が常識として扱われちゃっているので、

 

それはもはや、

「恩返し」ではなくて、「取引」です。

 

 

 

例えばこんな感じ👇  

「前に助けられたから、今度は助けてあげるね」(恩返し)

⇒「前に助けたんだから、今度は助けて」(取引)

 

 

「(親に対して)育ててくれたから、老後は介護してあげるね」(恩返し)

⇒「(子に対して)育てたんだから、私の介護をしてね」(取引)

 

 

図にするとこんな感じ【恩返し】👇

 

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AさんがBさんに何かを与えたから、

BさんはAさんに恩返しをする…。

 

 

別に「恩返し」や「取引」が悪い、という話ではなくて、

「関係性が広がらない事」がもったいないのかな、

という話です。

 

 

世の中には、「私」と「あなた」以外にも大勢人がいます。

 

であれば、

私とあなただけで物事が完結するより、

外に広がっていった方が、

断然面白い!

と思います。

 

 

 

外に広がっていく様子を

図にするとこんな感じ【恩送り】👇

 

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Aさんから恩を受けたBさんは、その恩をCさんに送る。

CさんはDさんへ恩送り。

DさんはEさんへ恩送り。

EさんはFさんへ恩送り。

FさんはAさんに恩送り。

 

Aさんから出発した「恩」が、

ビリヤードのように様々な人に送られてゆき、

最終的には5人の人を介してAさんに戻ってきます。

 

 

どうでしょうか?

「恩送り」の方が、世界が広がりますよね(´▽`)

 

 

 

そして、

この「恩返し」と「恩送り」の図を見ると、

経済活動の歴史が連想されませんか?

 

 

物々交換【恩返し】

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漁師が壺職人と物々交換。

漁師は壺が1個あればOKなので、

壺を手に入れた後は、

壺職人が「魚ください」といっても、

「壺もうあるから、いつか壺が割れちゃった時にまた取引しよう」

となったりする( ;∀;)

 

壺職人、かわいそう…。

「なんで俺、壺職人になったんだろう…。

 食べ物系の職業にしておけばよかったな…」

 

 

 

貨幣経済【恩送り】

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恩返し【物々交換】にこだわらないので、

お金を介して、

必要なものが必要な人の元に届いてゆきます。

 

壺職人も生きてゆけるし、

 

職業が多様化する事で、

社会が発展していきます(^^)/

 


※これは、お金を「貯める」「投資・投機する」という概念がない時代の話です。

 現代では、お金が崇拝されて、圧倒的なパワーをもっているので、

 こんなにスムーズな恩送りにはなりませんが…。

 

 

 

そんなこんなで、

世の中は、

「恩送り」で回り、発展してきたんですね。

 

恩返しも良いけど、

「絶対恩返ししなきゃっ!」

となっちゃうと、社会が回らなくなるので、

 

 

「まあ、返さなくても、だれかに恩送りすればいいや」

というくらい軽やかな方がいいかもね(´▽`)

 

 

恩返しよりも、恩送り。

介護よりも、子育て。

(潔く、ピンピンコロリがカッコいい( ^^) )